不妊症の治療

不妊症とは、特に避妊などをしていないのに、2年以上妊娠しない場合をいいます。不妊症の原因は、男女双方に考えられ、非常に多岐にわたり、複雑に重なり合っていることもあります。

では、不妊症を改善し、子どもを授かるにはどのような治療法があるのでしょうか。不妊症の治療方法は、大きく分けて2つ。一つは、不妊症の原因を取り除き、体を正常な状態に戻してから、性交による自然妊娠を待つ。もう一つは、人工授精や体外受精よって妊娠する人工妊娠です。

自然妊娠をするための治療法は主に、

・カウンセリングや性交のタイミング指導~基礎体温を観察しながら、排卵のチャンスを逃さないように指導。かなりの人に効果がある。

・内服薬による治療~排卵障害の人は漢方薬やクロミッドなどの軽い排卵誘発剤を、高プロラクチン血症(ホルモン異常による無排卵月経)の人はパーロデルを、黄体機能不全の人は黄体ホルモン剤などを服用。男性不妊の軽度な場合も、ホルモン剤を服用。

・注射による治療~内服薬を服用しても効果がない場合は、下垂体性性腺刺激ホルモンという強い排卵誘発剤を注射。

・卵管通水法~滅菌生理食塩水を使って、軽い卵管の詰まりを取り除く方法。

人工妊娠をするための治療法では、

・AIH(配偶者間人工受精)~夫の精子を、細いチューブで妻の子宮に入れる方法。精子の動きが悪い、数が少ないなど、精子に異常がある場合は、状態のよいものだけを選別して使用。

・体外受精~排卵を誘発してから採卵し、選別した精子と受精させる。その後、受精卵を子宮内に移植し、着床させる。

・ギフト法(配偶子卵管内移植方法)~卵子と精子を体外に取り出すところまでは体外受精と同じで、それらを混ぜ合わせて卵管内に移植する。

・顕微受精~卵子と精子を体外に取り出すところまでは、体外受精やギフト法と同じで、顕微鏡を見ながら、人工的に卵子の中に精子を入れて受精させる。精子に異常がある男性不妊に対し、威力を発揮。

以上などが挙げられます。

不妊症の治療は、検査をしながら段階的に行うため、長い道のりになることもあり、それなりに覚悟が必要です。理想は自然妊娠ですが、一般的な治療で妊娠が望めないときは、人工妊娠の方法を選択しなければならないこともあります。いずれにしろ大切なことは、夫婦ともに治療について正しく理解し、納得して進めていくことです。

なお、不妊治療には健康保険が適用されない場合があり、想像以上に高額になることも。事前に健康保険適用の有無、およその費用を確認しておくといいでしょう。